確かなものを 後世に 伝える よろこび
をモットーに日々精進しております
㈱大前工務店のポリシー:
私どもでは、創業者の代から一般建築と並行して社寺建築も手掛けてきました。
私どもにとって社寺建築と一般建築は切り離せないもので、社寺建築の技術を一般建築に生かしている部分もあるのです。
社寺建築には、一般建築には見られない多くの技法がありますが、その違いは一言でいえば曲線と彫刻物にあるといえます。
斗型、肘木の湾曲、軒の反り、屋根の軸組み、唐破風等、虹梁、蟇股、懸魚、脇障子等、その他に木割りの基本の型などがあります
これらは一般建築には不必要ですが、社寺建築を荘厳な建築物たらしめるためには必要不可欠なものです。
住宅と違って、比較的居住性に重点を置かない社寺建築には、昔の建築技法や知恵がそのまま伝えられており、興味深いものです。
木と鉄ではどちらが丈夫かと問われると、即座に鉄と答える人が多いのではないでしょうか?
しかしそれは事実でしょうか。例えば聖徳太子が建立したと考えられる、奈良・斑鳩の法隆寺。
現在の金堂、五重塔は、白鳳時代に再建されたものですが、それでも千三百年は経過している世界最古の木造建築です。
戦後の解体修理の折、檜柱を削ると白くつややかな木肌がよみがえり、檜独特の芳香が漂いました。
「檜はまだ生きている」と宮大工の西岡常一さんを感嘆せしめた話は有名です。
よって、ヨーロッパの「石の文化」に対し、我が国は「木の文化」と言えます。
脈々と受け継がれてきた日本独自の文化である社寺建築。技法、様式、意匠、構造等時代とともに多少の変化はあっ
ても、本質的な部分は変わっていません。
完成された大切な技術を守り続けてきた先人の偉業に深く敬意を表すとともに、微力ながらその遺産を後世に伝える
架け橋となることが、私どもの使命のひとつだと考えております。